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インフルエンザのワクチン予防接種の必要性を医師が解説!診断キットの精度・有効性は?研究データ

インフルエンザのワクチン予防接種の必要性を医師が解説!診断キットの精度・有効性は?研究データ

毎年、冬になるとインフルエンザの流行が連日ニュースで報道され、ワクチン接種を促されますね。

 

一方で、ワクチンの効果はないという情報もネット上でチラチラと見られたり、ワクチン接種をした年にインフルエンザにかかったという方がいることも事実です。

 

多くの人にとってインフルエンザに関する情報は、不確かなことが多くて分からないというのが現状ではないでしょうか。

 

インフルエンザワクチンに詳しい医師が解説してくれていましたので、まとめておきます。

週刊文春より

 

インフルエンザ検査キットの有効性

 

地域医療機能推進機構(JCHO)本部顧問で、総合内科の徳田安春医師

 

【健康な人は、薬を飲まなくても、水分を十分にとって静養すればほとんどは自然に治ってしまいます。インフルエンザかなと思っても、慌てて病院に行かず、様子を見てほしい】

 

抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に飲まないと、効果が出ないと言われています。

 

このことから、一刻も早く検査を受け、薬を飲みたいと思うのは当然のことと思えますよね。

 

ところが、肝心の検査自体に大きな問題があることはご存知でしょうか。

 

現在、一般的には「迅速診断キット」と呼ばれるものでインフルエンザの検査が行われています。

 

精度

 

2012年の研究結果

 

インフルエンザの感染者を陽性と判定する割合62.3%

感染しているのに陰性と判定される割合が約40%(偽陽性)

 

検査キットの偽陽性はなぜ起こるのか

 

迅速診断キットでは、患者の鼻の奥に長い綿棒を入れ、鼻水を採取するというもの。

 

僕はこの検査が大嫌いで本当にニガテです。下手な人に検査されると突き刺されて激痛になるんですよね・・・。

 

実は、場所が悪かったり、鼻水がしっかり採取できないとウイルスがしっかり検出されないことがあるためです。

 

また、採取した鼻水を専用の薬液に混ぜてウイルスの抗原を抽出してから判定用プレートに垂らして反応を見るのですが

 

この表示窓に出る色によってインフルエンザの陽性・陰性および型(A型やB型)の判定をすることになる。

 

ところが、判定時に色の濃淡があるため、評価に主観が入ってしまうために、偽陽性の判定が出てしまうことがあるそうです。

 

※ちなみに検査キットで陰性と表示されても、インフルエンザの確率が0%になるわけではありません。

  

病院に行った方がよいケースとそうでないケース

 

東京高輪病院感染症内科部長 岡秀昭医師

 

「ふだん健康な人は、インフルエンザだからといって、あわてて検査を受けたり、薬を飲んだりする必要はない。」

 

「通常のインフルエンザなら、38℃以上の熱が3日以上続くことはあまりありません。高熱が5日以上続いた場合は、インフルエンザをこじらせて肺炎に至っている可能性もあるので、念のために病院で診てもらってください。」

 

その他、インフルエンザより重い感染症として細菌性髄膜炎・感染性心内膜炎などの可能性もあるため、高熱が続く場合は医療機関にかかった方が賢明と言えそうです。

 

インフルエンザと就労・通学の現実

 

現状は、インフルエンザにかかった可能性があると思った場合、早急に検査を促されます。

 

感染が確認された場合には出勤・登校をするために「治療証明書」を提出するよう求める企業や学校が多いのではないでしょうか。

 

特に、インフルエンザ検査のために来院する患者には、感染者と非感染者がいるわけなので、検査に行ったことでインフルエンザに感染する可能性も考えられる。

 

また、早々に検査をしても偽陽性が約4割、水分をとって静養していれば治ってくるという医師の意見を踏まえると早々に病院に検査に行く必要性は無いように思える。

 

自分自身が感染するリスクに加え、他者に感染を移し、感染を拡大させてしまうリスクを考えると、必ずしも急いで病院に検査に行く必要性があるとは言えないでしょう。

 

必ず、すぐに病院に行くのではなく、状況に応じた判断が必要になりますね。

日本臨床内科医会インフルエンザ研究班リサーチディレクター 池松秀之医師

 

【毎年、ワクチンの効果を検証してきました。そのデータからも、ワクチンは限定的ですが、効いていると言えます。】

 

池松医師の研究

 

2001年~2002年のシーズンより、毎年、各地の医療機関を訪れた4000~17000人の協力を得て、ワクチンの接種者と非接種者を追跡調査。

 

結果は

 

【全般的にはワクチンを接種した人の方が、摂取しなかった人より発症率が低く有効と考えられるデータが出ている】

 

特に若い人ほど接種の効果が大きい傾向にある。

 

高齢になるほどワクチンの効果が小さくなる傾向が見られる。(80歳代では、効果は検出されなかった)

 

歳をとるほど、過去の感染による免疫があり、発症しにくくなるそうだ。

 

【コクラン共同計画】

 

コクラン共同計画とは

世界中の医療者や一般市民がボランティアで参加し、治療や予防の効果を厳しく吟味して公表しているプロジェクトのこと。

 

科学的に信頼性の高い臨床研究だけを集めて解析したコクランのレビュー(総説)の結論は

 

健康な大人におけるインフルエンザワクチンの予防効果について

 

【1人のインフルエンザを防ぐのに71人がワクチンを打つ必要がある。】

 

これを1000人を母数にして表すと

 

ワクチンを打たなかった場合、1000人のうち24人(2.4%)がインフルエンザになるが、全員がワクチンを打てばそれが22人(1.1%)に減る。

 

つまりワクチンを打っても一定数の人はインフルエンザにかかってしまうとお言うことになる。

 

6歳以上、16歳未満の場合

 

1人のインフルエンザを防ぐために28人がワクチンを打つ必要があると結論付けられている。

 

子供の方がインフルエンザにかかりやすいため、より効果が大きくなるようだ。

 

ちなみに2歳以下の子どもにはワクチンは有効ではないとされている。

 

65歳以上の高齢者については、質の低い研究しかないため、確かなことは言えないと結論づけられている。

 

インフルエンザワクチンは打つべき派の意見

 

神戸大学医学部付属病院感染症内科診療科長(教授) 岩田健太郎医師

 

【インフルエンザワクチンを打つのは自動車のシートベルトと理論的には同じ。リスク全てを回避してくれるものとは限りませんが、していないよりは安全性は担保されます。打っておいた方が得と言えるのです。】

 

【ワクチンを打つ人が地域にたくさんいると、打たない人もインフルエンザにかかりにくくなるということを示す研究がある】

 

チュージング・ワイズリージャパン創立、徳田安春医師

 

【ワクチンで重症化を防げるという十分なエビデンスがないのは事実です。しかし、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や心不全の人、透析を受けている人、重度の糖尿病の人、体力が低下した高齢者などは、インフルエンザにかかると肺炎になりやすい。】

 

上記疾患に該当する人やインフルエンザを映す可能性のある立場にある人はワクチンを打った方がいいというのが専門家による世界的なコンセンサスだとか。

 

反対派の意見

●北里生命科学研究所特任教授の中山哲夫医師

 

 

【麻疹・風疹・おたふくかぜ・水疱瘡などはウイルスが血液中に侵入します。したがって、ワクチンを注射して血中の抗体を増やせば効果的に防御することが可能です。しかし、インフルエンザは鼻、のど、気管の粘膜の感染で終わり、血中まで侵入することはありません。そのため、ワクチンで血中の抗体を増やしても、粘膜の中の抗体まではあまり増えないので、感染を完全に防げないのです】

 

●とりうみ小児科院長 鳥海佳代子医師

 

 

【親御さんの中には、「8~9割は効くだろう」と誤解している方がたくさんいます。ですが、乳幼児の発病防止効果はおおむね25~50%とされていて、1歳未満はもっと低いだろうと言われています。】

 

鳥海医師は「インフルエンザワクチンは効けばラッキーくらいに考えた方がいいんですよ」と説明しているという。

 

本:小児科医は自分の子どもに薬を飲ませない

 

【インフルエンザワクチンで得られる儲け】

 

一般的には、風邪など内科領域では夏は患者が少なく、寒くなると患者が増える。

 

冬は内科・小児科にとっては稼ぎ時といえる。

 

実際、どれくらいの収益がみこめるのだろうか。

 

地域によって違いますが、インフルエンザワクチンの接種料金はおおむね1回3000円前後。

 

3歳以上の量の仕入れ値は1500円ほどとのこと。

 

収益性を考えると、ワクチンを打ちに来てほしいと考えるのは医師が増えることは当然と言えますね。

 

打たない人が増えると経営的に困るところも出てきそうです。

 

まとめ

 

これらの結果から、ワクチンは打った方が防げる可能性が高まりますが、打ってもかかる人はかかる。

 

つまり、効果は限定的と言わざるを得ない。

 

少しでもインフルエンザにかかる可能性を低くしたい方は、予防接種をした方が良いという見解でした。

 

ワクチン接種をした年にインフルエンザにかかったという声も聴かれるため、最終的には自己判断ですね。

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